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犬猫の慢性腎臓病とは?症状・原因・治療・食事管理までわかりやすく解説

2026年1月13日

犬や猫の慢性腎臓病は、特にシニア期に多く見られる代表的な病気のひとつです。
初期には目立った症状が出にくく、「気づいたときには進行していた」というケースも少なくありません。

一方で、慢性腎臓病は早期発見と適切な管理によって、生活の質を保ちながら長く付き合っていける病気でもあります。

犬猫の慢性腎臓病の基本知識、症状、原因、治療、食事や水分管理、余命との向き合い方までを、専門的でありながらわかりやすく解説します。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療は必ず獣医師にご相談ください。


監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
https://asakusa12.com


1.犬猫の慢性腎臓病とは?

慢性腎臓病(CKD)の定義

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)とは、腎臓の機能が長期間にわたって徐々に低下していく状態を指します。
一度失われた腎機能は基本的に回復しないため、「進行を抑える管理」が治療の中心となります。

犬と猫で発症しやすさは違う?

慢性腎臓病は、猫で特に発症率が高いとされています。
犬でも発症しますが、猫ほど一般的ではありません。

  • 猫:高齢になるほど発症リスクが上昇

  • 犬:犬種や基礎疾患によって差がある

急性腎不全との違い

  • 急性腎不全:短期間で急激に腎機能が低下

  • 慢性腎臓病:数か月〜数年かけて徐々に進行

慢性腎臓病は、気づかないうちに進行する点が最大の特徴です。

2.犬猫の慢性腎臓病の主な原因

加齢による腎機能の低下

最も多い原因は加齢です。
年齢とともに腎臓の細胞が減少し、機能が低下します。

感染症・遺伝・基礎疾患

  • 細菌・ウイルス感染

  • 先天的な腎疾患

  • 心臓病・高血圧・歯周病

これらが慢性腎臓病の引き金になることがあります。

食事や生活習慣との関係

過剰なリン摂取、脱水状態が続く生活なども、腎臓に負担をかける要因と考えられています。

3.慢性腎臓病の初期症状と進行時のサイン

初期に見られやすい症状

  • 水をよく飲む

  • 尿の量が増える

  • なんとなく元気がない

これらは老化と見分けがつきにくいため注意が必要です。

進行すると現れる症状

  • 食欲低下・体重減少

  • 嘔吐・下痢

  • 口臭(アンモニア臭)

  • 毛ヅヤの悪化

犬と猫で症状に違いはある?

基本的な症状は共通していますが、は症状が出にくく、は比較的早く気づかれる傾向があります。

4.犬猫の慢性腎臓病のステージ分類

IRISステージとは?

慢性腎臓病は、国際腎臓病研究グループ(IRIS)によってステージ1〜4に分類されます。

ステージごとの特徴

  • ステージ1:無症状だが検査で異常

  • ステージ2:軽度の症状

  • ステージ3:明らかな体調変化

  • ステージ4:重度、集中的管理が必要

ステージによる治療の違い

ステージが進むほど、食事管理・投薬・点滴などの重要性が高まります

5.慢性腎臓病の検査・診断方法

血液検査でわかること

  • BUN

  • クレアチニン

  • SDMA

腎機能の低下を数値で確認します。

尿検査・画像検査の役割

尿の濃さやタンパクの有無、超音波検査で腎臓の状態を総合的に評価します。

定期健診の重要性

特に7歳以上の犬猫では年1〜2回の健診が推奨されます。

6.犬猫の慢性腎臓病の治療方法

完治はできるのか?

慢性腎臓病は完治を目指す病気ではありません
進行を遅らせ、症状を緩和することが治療の目的です。

内科的治療(点滴・投薬)

  • 脱水改善の点滴

  • リン吸着剤

  • 血圧管理薬

  • 吐き気止め

自宅で行うケア

通院治療に加え、日常生活でのケアが非常に重要です。

7.慢性腎臓病と食事管理の重要性

腎臓病用療法食の役割

療法食は、

  • リン制限

  • 適切なタンパク量

により、腎臓への負担を軽減します。

犬と猫で食事管理の違い

特に猫では、食べないこと自体がリスクになるため、無理な切り替えは避けます。

手作り食は選択肢になる?

獣医師の指導なしでの手作り食は、栄養バランスを崩す可能性があります。

8.慢性腎臓病と水分管理

なぜ水分摂取が重要なのか

腎臓病では尿が薄くなり、脱水しやすくなるためです。

飲水量を増やす工夫

  • 複数の水飲み場

  • ウェットフード併用

  • 流水式給水器

皮下点滴は必要?

状態によっては、自宅での皮下点滴が勧められることもあります。

9.犬猫の慢性腎臓病と余命・生活の質

余命はどのくらい?

余命はステージ・治療内容・個体差によって大きく異なります。
数年穏やかに過ごせるケースも少なくありません。

長く穏やかに過ごすために

  • 早期発見

  • 継続的な治療

  • 飼い主の理解とケア

が何より重要です。

飼い主の心構え

「治す」よりも「一緒に穏やかに過ごす」という視点が大切になります。

※本記事は獣医学的知見をもとに一般的な情報をまとめたものであり、診断・治療を代替するものではありません。
症状が見られる場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1.慢性腎臓病は治る病気ですか?

完治は難しいですが、適切な管理で進行を遅らせることは可能です。

Q2.若い犬猫でも発症しますか?

まれですが、先天性疾患や感染症が原因で発症することがあります。

Q3.食事を食べてくれない場合は?

無理をせず、早めに獣医師へ相談してください。

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