1. TOP
  2. BLOG
  3. 愛猫の尿路結石を防ぐ!症状・原因・治療法を徹底解説
BLOG
ブログ

愛猫の尿路結石を防ぐ!症状・原因・治療法を徹底解説

2025年5月15日

愛猫の健康を守るために、尿路結石の症状や原因、治療法について理解を深めることが大切です。このブログでは、尿路結石に関する基本的な知識から病院での検査方法、治療法、予防対策まで、詳しく解説していきます。尿路結石は命に関わる重大な病気になる可能性があるため、早期発見と適切な対処が大切です。このブログを参考に、愛猫の健康的な生活を守りましょう。
—————————————————————
監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
https://asakusa12.com
—————————————————————

1. 猫の尿路結石とは?症状と危険性を知ろう

猫の尿路結石とは、尿道内に異常な結石が形成される病気であり、特に膀胱や尿道など下部尿路においてリスクが高いとされています。この疾患は、猫の健康に多大な影響を及ぼす可能性があるため、早期に理解しておくことが重要です。

尿路結石の主な症状

猫が尿路結石にかかると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 血尿:尿に血が混ざることがあり、これは非常に危険なサインです。
  • 頻尿:トイレに行く回数が増加する一方で、実際には尿がほとんど出ないことがあります。
  • 排尿時の痛み:尿を排出する際に苦しそうな様子を見せることがあります。
  • 尿の異常:尿の色が濃くなることや、光が反射する現象が見られることがあります。
  • 行動の変化:猫が落ち着かず、トイレ以外の場所で排尿をしてしまうこともあります。

もしこれらの症状が見られた場合は、速やかに動物病院へ連れて行くことが大切です。特に24時間以上尿が出ていない場合は、急性腎不全や尿毒症のリスクが高まるため、注意が必要です。

尿路結石の危険性

尿路結石の最も厄介な点は合併症の可能性です。特に、尿道に結石が詰まることで「尿道閉塞」が引き起こされることがあり、これは猫の命に関わる緊急事態となりえます。尿道が閉塞すると膀胱が異常に膨張し、尿が出なくなるため、これが続くと急性腎不全や尿毒症の危険が高まります。したがって、これらの症状が見られた際には、早急に治療を受ける必要があります。

結石の種類

猫の尿路結石にはいくつかの異なる種類があり、特に一般的なものは以下の二種類です。

  • ストラバイト結石:リン酸アンモニウムマグネシウムから構成され、尿がアルカリ性の時に形成されやすいです。
  • シュウ酸カルシウム結石:この結石は、尿が酸性の状態で形成されることが多くあります。

それぞれの結石は、その原因や治療方法が異なるため、正しい診断を受けることが大切です。

尿路結石はさまざまな要因や症状が相互に影響し合っていますので、早期発見と適切な治療が特に重要です。

2. なぜ尿路結石になるの?原因を詳しく解説

猫における尿路結石症の発症には、さまざまな要因が関与します。これらの要因を理解することで、愛猫の健康を維持しやすくなります。ここでは、猫の尿路結石が形成される主な原因について詳しく見ていきましょう。

飲水量の減少

猫は本来、乾燥した環境に適応した動物であり、そのため水をあまり摂取しません。特に寒い季節になると飲水量がさらに減りがちです。このことが尿を濃縮し、尿路結石ができるリスクを高めるのです。愛猫が常に新しい水を飲めるようにしておくことや、飲みやすい温水を用意することが非常に重要です。

栄養バランスの偏り

猫の食事内容は、尿路結石の発生に大きく影響を与えます。特に、リンやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルが多く含まれすぎると、尿のpHバランスが乱れて結石ができやすくなります。また、たんぱく質を過剰に与えることも注意が必要です。栄養がバランスよく配分された食事を心掛けましょう。

運動不足と肥満

猫が運動しないことで肥満になると、尿道に圧力がかかり、結石が生じる危険性が増します。特に、オス猫は尿道が細く狭いため、排尿が困難になることもあります。定期的な運動を行うことで、健康的な体重を維持することが大切です。

ストレス

猫は、環境の変化や生活の不安定さからストレスを感じることがあります。ストレスがかかると飲水量が減少し、トイレに行く回数も減ります。その結果、尿が濃くなり、尿路結石ができるリスクが高まるのです。猫が快適に過ごせる環境を整えることが大切です。

遺伝的要因

特定の猫種は、尿路結石になりやすい遺伝的な素質を持っています。例えば、スコティッシュ・フォールドやアメリカン・ショートヘアといった猫種においては、特に注意が必要です。これらの猫を飼っている場合は、食事や生活環境に特に気を配ることが求められます。

細菌感染

尿道に細菌が感染すると、尿路結石のリスクが高くなります。細菌が膀胱内で増殖すると、尿がアルカリ性に傾きやすくなり、ストルバイト結石が形成される可能性が高まるのです。衛生面に気をつけ、効果的な感染予防策を講じることが肝心です。

以上が、猫の尿路結石ができる主な原因です。愛猫の日々の生活を見直し、適切なケアを行うことで、尿路結石を予防することができます。

3. 獣医さんでどんな検査や診断を受けるの?

猫の尿路結石を疑った場合、早期の診断と適切な治療が大切です。獣医師は様々な検査を通じて、症状の原因を特定し、適切な治療法を提案します。以下に代表的な検査方法をご紹介します。

尿検査

尿の状態を調べることで、尿路結石の有無を確認することができます。尿検査では、以下のような内容が分析されます。

  • pH値の測定: 尿が酸性かアルカリ性かを判断し、特定の結石が形成されるリスクを評価します。
  • 尿中の結晶や細菌の有無: 結晶の種類や細菌感染が見られるかどうかを確認し、尿路疾患のリスクを特定します。
  • 比重の測定: 尿がどれくらい濃縮されているかを知ることで、腎機能の状態を評価します。

血液検査

血液検査により、猫の全体的な健康状態を把握します。特に重要な項目には以下が含まれます。

  • 腎機能の評価: 血液中のクレアチニンや尿素窒素の値を測定し、腎臓の健康をチェックします。
  • 電解質のバランス: カルシウムやリン、マグネシウムなど、尿路結石に関与するミネラルのレベルを確認します。

画像検査

尿路結石の位置や大きさを把握するために、以下の画像検査が行われることがあります。

  • 超音波検査: 非侵襲的に膀胱や腎臓の状態を視覚化し、結石の存在を確認します。特に早期の段階での診断に効果的です。
  • レントゲン検査: 結石の硬さによってはレントゲンでの確認も可能です。特にカルシウムを含む結石はレントゲンで見えるため、診断が容易になります。

尿道の評価

尿道閉塞が疑われる場合、獣医師は以下のような評価を行います。

  • 触診: 腹部を触れることで、膀胱や腎臓の腫れを確認し、尿道の閉塞状況を判断します。
  • 内視鏡検査: 尿道内を直接観察することで、結石や炎症を確認する方法です。特殊な器具を使用して行われます。

これらの検査は、猫の健康状態を総合的に把握するために非常に重要です。特に症状が見られる場合は、早めに獣医師の診断を受けることで、治療の選択肢が広がります。

4. 尿路結石の治療方法と対策について

猫の尿路結石は、早期に対応しないと深刻な健康リスクを引き起こす可能性があります。本記事では、猫の尿路結石に対する治療方法と効果的な予防策について詳しく紹介します。

尿路結石の治療方法

猫における尿路結石の治療は、主に内科的アプローチ外科的アプローチの二つに分かれます。

内科療法

内科療法では、まず食事の調整が必要です。結石のタイプに適した特別な療法食を選ぶことが重要です。以下のポイントが鍵となります。

  • 食事療法: 尿路結石の成分を軽減するため、適した療法食を選ぶのが大切です。特にストルバイト結石の場合、マグネシウムを減らし、酸性の尿を促す食事が効果的です。
  • 水分摂取の促進: 猫が十分な水分を摂取できる環境を整えることも必要です。ウェットフードを利用したり、ドライフードを水でふやかしたりすることで、自然に水分摂取を増やすことが可能です。

さらに、抗生物質や利尿剤を用いて尿のpHバランスを適切に維持することが求められます。

外科療法

内科療法での改善が見られない場合や、尿道が閉塞している場合には、外科的手術が必要となることがあります。一般的な手術には以下の方法があります。

  • 膀胱切開術: 結石を膀胱から直接取り除くための手術です。
  • 尿管切開術: 尿管内に詰まった結石を取り除く手術です。
  • 会陰尿道ろう造術: 再発を防止するために、尿道を拡張して尿が流れやすくする手術です。

手術を行う際には全身麻酔が適用されるため、術前にはリスクや費用についてしっかりと獣医師と相談しておくことが大切です。

尿路結石の予防方法

尿路結石の治療だけでなく、再発を防ぐための対策も重要です。以下のポイントを考慮し、実践していきましょう。

  1. 食事の調整: 尿路結石症に特化した療法食を選びましょう。栄養バランスが整った食事が健康維持に大切です。
  2. 新鮮な水の提供: 常に清潔で新鮮な水を提供し、猫が自由に水分を摂れる環境を整えることが求められます。特に循環式のウォーターファウンテンは効果的です。
  3. 定期的な健康診断: 猫の健康を守るためには、定期的に動物病院での健康診断を受けることが欠かせません。

これらの対策を講じれば、猫の尿路結石を未然に防ぎ、あなたの愛猫の健康をしっかり守ることができるでしょう。治療や予防では早期発見が非常に重要ですので、気になる症状があれば即座に専門医に相談してください。

5. 愛猫を守る!尿路結石を予防するコツ

猫の尿路結石を効率的に予防するためには、日常生活の中で注意すべき重要なポイントがいくつかあります。適切な水分を確保し、食事の見直しを行い、快適なトイレ環境を整えることで、愛猫の健康を維持することが可能です。

水分摂取を増やす工夫

猫は元々水をあまり飲まない傾向がありますので、尿路結石を防ぐためには十分な水分摂取が大切です。以下の方法で、愛猫の水分補給を促進する工夫をしてみましょう。

  • 常に新鮮な水を提供する: 毎日水を新しくし、清潔な状態を保つことが重要です。
  • 水の種類を変えてみる: 猫は水の温度や流れに敏感です。自動給水器や温水を使用することで、飲む量が増えるかもしれません。
  • ウェットフードを取り入れる: ドライフードに加えてウェットフードも与えることで、自然に水分補給が可能です。

トイレ環境の整備

愛猫が快適にトイレを利用できるようにすることも、尿路結石の予防において欠かせません。以下のポイントを意識して、トイレ環境を再確認してみてください。

  • 適切なトイレの数を確保する: 猫の数に1つあったトイレを追加することで、ストレスを軽減できます。
  • 常に清潔を保つ: トイレは清潔に保ち、砂も定期的に交換することが求められます。
  • 適切な位置と砂の選定: 静かな場所にトイレを設置し、猫の好みに合った砂を選ぶことが大切です。

食事管理と栄養バランス

食事は猫の尿路結石に大きな影響を与えるため、栄養バランスを考えた食事を提供する必要があります。

  1. 適切な食材の選定: 尿路結石の種類によって推奨される食事が異なるため、獣医師に相談して適切なフードを選びましょう。
  2. 肥満の予防を意識した食事管理: カロリー管理をしつつ、必要な栄養を確保して肥満を防ぐ工夫が必要です。
  3. 水分補給を考慮した食事: ドライフードにお湯を加えてふやかし、水分補給を促す方法も取り入れてみてください。

適度な運動を促す

運動不足は肥満やストレスの要因となるため、猫が十分に運動できる環境を作ることが大切です。以下の方法で、愛猫に運動の機会を提供しましょう。

  • キャットタワーやおもちゃを利用する: キャットタワーやさまざまな遊び道具を用意することで、運動不足を解消する助けになります。
  • 定期的に遊ぶ時間を持つ: 毎日一定の時間、猫と遊ぶことで運動不足を解消し、ストレスを軽減することができます。

これらの観点に注意することで、愛猫の尿路結石を効果的に予防し、健康的な生活を支えることができるでしょう。猫は環境に敏感な生き物ですので、小さな工夫が大きな効果をもたらすことがあります。

まとめ

猫の尿路結石は深刻な健康問題をもたらす可能性がありますが、適切な対策を講じることで予防や早期発見が可能です。本記事で紹介した食事の調整、水分補給の工夫、トイレ環境の整備、適度な運動の促進といった取り組みを続けることで、愛猫の健康を守り、尿路結石の発症リスクを大幅に下げることができるでしょう。日頃からの小さな気遣いが、愛猫の健康を支える大きな力となります。お気をつけください。

よくある質問

尿路結石の主な症状とは何ですか?

猫が尿路結石にかかると、血尿、頻尿、排尿時の痛み、尿の異常、行動の変化などの症状が現れることがあります。これらの症状が見られた場合は、速やかに動物病院への受診が必要です。特に24時間以上尿が出ていない場合は、急性腎不全や尿毒症のリスクが高まるため、注意が必要です。

尿路結石はどのように治療されますか?

尿路結石の治療には、食事療法や薬物療法などの内科的アプローチと、手術による外科的アプローチがあります。内科療法では、結石の成分に合わせた特別な療法食の提供や、水分摂取の促進が重要です。一方、内科療法での改善が見られない場合や、尿道が閉塞している場合には、外科的手術が必要となることがあります。

尿路結石の主な原因は何ですか?

猫の尿路結石には、飲水量の減少、栄養バランスの偏り、運動不足と肥満、ストレス、遺伝的要因、細菌感染など、さまざまな要因が関与しています。これらの要因を理解し、適切な対策を講じることで、尿路結石の予防が可能となります。

尿路結石を予防するためには、どのような対策が必要ですか?

尿路結石を予防するためには、猫に十分な水分を確保する工夫、快適なトイレ環境の整備、適切な食事管理と運動の機会の提供が重要です。特に、獣医師と相談しながら尿路結石に配慮した食事を提供することが大切です。また、定期的な健康診断を受けることで、早期発見と適切な予防対策につなげることができます。

The following two tabs change content below.
大森ペット霊堂とは、東京都大田区にある20年以上数多くのペット火葬に携わり、多くのペットと暮らす家族や著名人からも信頼をいただくペット霊園。亡くなった命も生きている命も大切にする施設として、数多くのメディアに出演する。ボランティア火葬など、行き場のない動物達を無償で引き取りを行う日本で唯一のペット火葬施設である。また、動物の保護活動を行い、行き場のない動物達を施設内で育て、家族を探す活動を行っている。 【所在地】〒143-0012 東京都大田区大森東2丁目1-1 【TEL】※ペット火葬・葬儀24時間受付 0120-176-594

東京のペット葬儀・ペット火葬・納骨ご供養 大森ペット霊堂TOPへ

関連記事